【龍田古道】大阪~奈良 どこを歩けば楽しい?ルート教えます

龍田古道は諸説あるものの奈良時代において奈良・平城京と大阪・難波京を結ぶ道として整備されてきました。その道中で難所とされてきたのが府県境の渓谷にある亀の瀬であります。亀の瀬を越えるルートについては大和川沿いの道のほか、三室山・雁多尾畑(柏原市)を抜ける山越え道など、幾つかのルートがあったと思われますが、いずれも南北に連なる山々を超えていく必要があるため標高差の低く比較的楽に通過できる大和川沿いの道が官道として設定されていました。この記事では官道として今なお面影が残り歩いていて楽しい大和川沿いの龍田古道の魅力についてお伝えいたします。

亀の瀬 地すべり警戒地域を歩く

JR河内堅上駅を下車し東へ歩いていくと南北に走る広い道に出ます。この周辺が亀の瀬地すべり警戒地域になります。歩くルートは以下を参照してください。

なぜ亀の瀬が警戒地域であるかというと地すべりのすべり面が大和川の川底まで広がっているため、地すべりが発生するとすべった土砂が川をせき止めて閉塞してしまい、上流の奈良県側で大和川が氾濫してしまうからです。そしてせき止められた土砂が崩れると下流の大阪府側の大阪平野にも氾濫してしまうからです。奈良県側の大和川流域は盆地のため水が溜まりやすく亀の瀬付近の狭窄部に一気に流れ込むため治水対策は必須になります。

亀の瀬の地質は2つの層から構成されていて土台となる岩石でできた堅い地層とその上にできた水を含んだ滑りやすい粘土質の地層が重なっていて地すべりが起きやすい地域になっています。

柏原市峠から三郷町立野南付近までは車が通れないような細い道を通り古道の雰囲気を楽しめます。峠八幡神社を通り、下り坂を下りると奈良県三郷町に入り立野南の町に出ます。JR三郷駅が目前のなりますのでしんどくなれば電車に乗ることもできます。駅前にローソンがありますので食料調達もできます。

無料で学べる「亀の瀬地すべり歴史資料館」

2024年4月1日より亀の瀬地すべり歴史資料館はリニューアルしました。場所は元の場所から150mほど登った北側になります。パネル・ジオラマ展示は無料で公開されていてお得に龍田古道の歴史、亀の瀬の治水について学べます。また予約制で排水トンネルや廃線になった鉄道トンネルの見学もできます。詳しくは公式HPを参照してください。自家用車の方も無料駐車場が整備されています。

またJR大和路線(関西本線)の歴史について亀の瀬トンネルの開通、地すべりでの閉鎖とその間の徒歩移動、橋梁新設など鉄道ファンにも楽しい施設になっています。JR大和路線河内堅上駅~三郷駅間は一見不必要に川を2度も跨いでいるように橋梁がかかっていますが、それは地すべりが発生し、線路が不通になった歴史があるため、地すべりを避けたルート選定になっているためです。その橋梁は亀の瀬を特徴づける景観の一つになり土木的にも珍しく第三大和川橋梁と第四大和川橋梁は土木遺産にもなっています。

亀の瀬すべり歴史資料館

無料の駐車場

           

龍田大社でお参りする

「風の神」で有名な、古来より歴代の朝廷からも深く信仰された神社。旧社格は最高の官幣大社で、五穀豊穣、航海や航空安全に霊験があり多くの参拝者が訪れます。

延喜式「龍田風神祭祝詞」によれば、第10代崇神天皇の御代、数年に渡って凶作が続き疫病が流行したため、天皇自ら天神地祇を祀って祈願すると、天皇の夢に大神が現れ「御柱命・国御柱命の二柱の神を龍田山に祀りなさい」という神託が下ったことから、神託に従って社殿を造営すると作物は豊作となり、疫病は退散したとされ、これが当社の起源とされています。

もみじの湯で汗を流す

三郷町共同浴場もみじの湯は昔ながらの銭湯のような感じで大人220円で格安に銭湯に入れます。営業時間は16時30分から21時までです。定休日は第2・第4日曜日。これ以外に1月4日と1月5日とお盆休みです。スーパー銭湯では1000円近くするので本当にお得感があります。大きい浴槽が1つと簡素なつくりではありますが、冷暖房完備で脱衣場が広く快適に汗を流せます。

 

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